プルちゃん通信
2004/1.2

発行人・谷 佳憲
インフォームドコンセント
  昨年もさまざまなニュースがありました。なかでも18年ぶりの阪神タイガースの優勝は、たくさんの人に大きな感動を与えてくれました。
 「巨人ファンは”観戦”やろ、阪神ファンは”参戦”なんや」と言ったのは経済評論家の国定浩一氏ですが、これは、監督や選手、そしてファンまでも、優勝という一つのもんだにのめりこみ、解決に向けて取り組んだ、その姿勢を明確に表現していると思います。何事においても、前向きに取り組むことはとても重要で、良い結果をもたらす大きな要因となります。
 歯科の治療においても同じことが言えます。患者さんが治療に関心を持ち、歯科医院と共に治療に取り組む姿勢が良い結果を生むのです。常に口の中に存在する細菌(口膣常在菌)が原因となって引き起こす、むし歯や歯周病などの歯科疾患の治療や予防では、患者さん自身の「治そう、防ごう」という姿勢が必要になります。
 ”インフォームドコンセント”という言葉があります。説明と同意と訳されますが、インフォメーション(情報)とコンセンサス(合意)から作られた造語です。この ”インフォームドコンセント”が治療に熱意と関心を患者に抱かせ、歯科医院と共に良い結果を目指していくための前提となります。

 患者さんにお願いしたいのは、疑問に思うことはどんどん質問してもらい、何が知りたいかを歯科医師や衛生士、歯科助手などのスタッフに教えて戴きたいということです。そうすれば、日頃、患者さんがないを知りたがっているのかについて悩んでいるスタッフは喜んで、いろいろな情報をわかりやすく説明してくれるでしょう。症状についても、どんな治療がいいと思っているのか、時間や費用、通院回数・期間など何でも聞いてください。それが十分なインフォームドコンセントを確立することになり、患者さんの希望する治療を行うことにつながっていくのです。

???ここが知りたい??? 〜口膣感染症とは?〜
 唾液の分泌が少なくなると、いろいろな不具合が出てきます。
 舌がピリピリしたり、唇が乾いて食べ物が飲み込みにくくなったり、入れ歯をしている場合は、すれて痛くなることなどです。
 特に永年馴染みこんでいた入れ歯が、最近、急に入れているだけで痛くなって困る、といった症状で来院されるときがやっかいです。
 患者さんの要求は入れ歯の調整をして痛くないようにして欲しい。

あるいは、痛くならないように作り直して欲しいわけですから、この口膣感染症の話をいくら説明してもなかなか受け入れてもらえないことが多く、苦労します。
唾液の出る量が減る原因としては、加齢などによる生理的な理由、薬物の副作用、唾液腺の疾患あるいは精神的な不安などが言われています。
 治療法としましては、生理的原因による場合は、マウスウォッシュなどの保湿剤の応用が効果的で、薬物の副作用による場合

は、内科医と連絡を取り、可能であれば薬物の変更により対応します。
 また、唾液腺に問題がある場合はその原因に対して処置をします。
 とにかく、まず治療を行う前に、自分の口の中の乾燥状態がどの原因から引き起こされているのかについて、主治医とよくご相談ください。

こどもの歯のコーナー 〜妊娠中のカルシウム摂取で子供の歯…〜
 妊娠中にカルシウムをとると、子供の歯は丈夫になるでしょうか?とよく聞かれますが、カルシウムをたくさんとったからといって歯が丈夫になる!・・・ということはないようです。
しかし、妊娠中から栄養のことを考え、関心を持つことは大変重要です。
 例えば小魚を丸ごと食べたり、牛乳を毎日飲むという心がけで、カルシウムはもとよりたんぱく質やフッ素、その他ミネラルも充分にとれることになります。
  つまり"カルシウム”だけではなくほかの栄養が不足したり偏ったりしないようにすることが大事です。
 妊娠中は「歯」も大切ですが、自身の健康に充分に注意し、多種の食品をとりましょう。

  「歯」のことについては、むしろ妊娠中の母親自身の口の中が不潔になりがちです。いつも以上にきれいにしましょう。
 なぜなら出産後、育児に当たって、母親の口の中の環境が子供へ移る可能性が十分に考えられるからです。カルシウムも大事ですが、まずはお母さんのお口の中から丈夫に・・・。

Q&A 〜お答えします 患者さんからの質問〜

歯科医院で行ういろいろな検査

Q:歯医者さんで行う検査について教えてください。
A:一般に歯科医院では、むし歯によってできた歯の表面の穴や変色の状態、冷たい水や熱いものがしみるかどうか、歯肉の色、出血の有無、歯と歯肉の間の溝の深さ、歯のゆれ具合などを検査します。さらにレントゲンではとその周りの骨の状態、顎の関節状態も調べます。
 患者さんは、具合が悪くなってから来院されるのが普通ですが、歯肉の病気の種類は様々です。痛みや自覚症状のないものもあり、本人も気付かぬうち

にどんどん進行していることもあります。ですが、検査をすればそういう病気を早期に発見し、治療することが出来ます。すでに症状がある場合も、治療の方針を決めるために検査を行います。
 歯周病の発症予防、早期発見、早期治療には、健康な人なら半年に一度、既にかかっている人はその状態により、軽い人は3ヶ月に一度、重度は一ヶ月に1度くらいの定期検査をして口膣内管理をするのが望ましいと思います。

技工士だより 〜ラジオが友達〜
 技工士の仕事は、いかに神経を集中して修復物を作ることに専念するかが大事です。ですから私たちの仕事にはほとんど会話は必要ありません。歯医者さんとの打ち合わせは?と不思議に思われるかもしれませんが、通常、歯科医院からは技工指示書という書類を受け取ります。この書類には、修復物の設計・作成の方法・使用材料が記載されています。つまり、技工指示書があれば、歯医者さんとの話し合うこともなく製作できるのです。
 そんなわけで、技工室の中は機械の音がするだけで、あまり会話のないくらい雰囲気になりがちです。それではいくら作業に集中できたとしても、精神衛生上好ましい環境とは言えません。
 そこで強い味方がラジオです。
 ラジオであれば、目は常に手元から外れることなく、しかも暗い雰囲気を改善もしてくれます。また、音楽好きな技工士は、カセットテープやCDなどで、好みの音楽をかけながら仕事

をしています。
 もしこれらラジオやCDなどを取り上げられるとしたら・・・私は技工士を続けられないと思います。

ご存じですか 
〜世帯での合算もOK 介護保険サービスも医療費控除の対象です〜
 一年間に支払った医療費の合計が、10万円(または所得×5%の少ないほうの金額)を超えた時、超えた額を所得から差し引いて税額を再計算する制度があります。「医療費控除」といい、差額は確定申告により、還付されます
 名前は"医療費控除"ですが、介護保険の利用料も合算できます。つまり、在宅や施設での介護サービスを受けた際に支払う自己負担額が対象になります。

 老人保健施設と療養型病床は、利用料と標準的な食事費の全額が対象になります。しかし、特別養護老人ホーム(指定介護施設)は、他の二つの施設と違い、利用料と食事の負担額の1/2しか対象になりません。
 在宅や通所の場合も自己負担額のすべてが対象になりますが、ケアプラン(介護サービス計画)のなかに訪問看護や通所リハビリなど、意思や看護士による「医療系サービス」が

含まれていなければなりません。また、介護目的でも自宅改修の費用(手すりの設置、段差解消など)、福祉用具(車椅子など)のレンタルや購入の代金などは認められてません。
これらは、医療や介護を受けた本人でなくても、生計が同じであれば実際に負担した人の所得から控除されます。つまり、世帯内での合算も可能です。一度、世帯全体の金額を計算してみてはいかがでしょう。