歯科医師の仕事は口の中で起こる様々なトラプルとの”闘い”です。 中でも大きな割合を占めるのが、むし歯との闘いです。きちんと治療するのはもちろん大切な事ですが、
一本でも多くの歯を少しでも長く使っていただくためには、むし歯の原因把握と予防が欠かせません。
なかでも最もやっかいなのが「砂糖」の問題です。むし歯の原因発生は砂糖だけではなく、歯垢。だ液の性質・歯の質・ 食生活のパターンなど複雑なのですが、多くの患者さんを拝見していると、砂糖を含んでいる飲食物の過度の摂取が
いかに急速に破壊していくかに改めて驚かされる事が少なくありません。
【実例1】
若い女性。治療が完了して1年もたたないのに5〜6本むし歯を作ってきました。 ある日、ボソッと「私、すごい甘党なんです。」との告白。仕事中もガム、飴が欠かせず、
ケーキ屋の前を素通り出来ないとのこと。
【実例2】
若い男性。ほとんどの歯がむし歯。食生活をたずねても「菓子など食べない」。そこで「飲み物はいかがですか?」 とたずねると「毎日、缶コーヒー3〜4本飲む」とのこと。
【実例3】
70代の男性。初診時、親不らずを除いて28本の歯がすべて残っているにもかかわらず、 ほとんどの歯がむし歯。2年前、内科で禁煙を指示され、口さびしさのあまり、毎日和菓子を食べるようになったとのこと。
【実例4】
50代の女性。この方もいったん完治して1年で5本むし歯が発生。風邪をこじらせ咳が止まらず、ひと冬中毎日 (寝るときも)咳止めのトローチをなめていたそうです。
このように、砂糖が含まれた甘い飲食物がむし歯を作るのは子供だけではありません。 若い人たちの清涼飲料水・炭酸飲料水のガブ飲みも要注意です。
あなたの食生活に「お砂糖」の影が入り込んでいませんか?