プルちゃん通信
2000/05 プルちゃん通信
むし歯とお砂糖
 歯科医師の仕事は口の中で起こる様々なトラプルとの”闘い”です。 中でも大きな割合を占めるのが、むし歯との闘いです。きちんと治療するのはもちろん大切な事ですが、 一本でも多くの歯を少しでも長く使っていただくためには、むし歯の原因把握と予防が欠かせません。
なかでも最もやっかいなのが「砂糖」の問題です。むし歯の原因発生は砂糖だけではなく、歯垢。だ液の性質・歯の質・ 食生活のパターンなど複雑なのですが、多くの患者さんを拝見していると、砂糖を含んでいる飲食物の過度の摂取が いかに急速に破壊していくかに改めて驚かされる事が少なくありません。

【実例1】
若い女性。治療が完了して1年もたたないのに5〜6本むし歯を作ってきました。 ある日、ボソッと「私、すごい甘党なんです。」との告白。仕事中もガム、飴が欠かせず、 ケーキ屋の前を素通り出来ないとのこと。
【実例2】
若い男性。ほとんどの歯がむし歯。食生活をたずねても「菓子など食べない」。そこで「飲み物はいかがですか?」 とたずねると「毎日、缶コーヒー3〜4本飲む」とのこと。
【実例3】
70代の男性。初診時、親不らずを除いて28本の歯がすべて残っているにもかかわらず、 ほとんどの歯がむし歯。2年前、内科で禁煙を指示され、口さびしさのあまり、毎日和菓子を食べるようになったとのこと。
【実例4】
50代の女性。この方もいったん完治して1年で5本むし歯が発生。風邪をこじらせ咳が止まらず、ひと冬中毎日 (寝るときも)咳止めのトローチをなめていたそうです。

このように、砂糖が含まれた甘い飲食物がむし歯を作るのは子供だけではありません。 若い人たちの清涼飲料水・炭酸飲料水のガブ飲みも要注意です。 あなたの食生活に「お砂糖」の影が入り込んでいませんか?

???ここが知りたい??? 〜「歯の痛み」〜
 歯科に来院される方の主な動機は、歯が痛くなっているということが多いようです。 ところで歯の痛みとは何なのでしう?
むし歯や歯ぐきが腫れると痛くなりますが、本当は痛みを感じているのは脳の大脳皮脂という 頭の中の痛みです。もちろん、お腹の痛みも同じで、そこで感じるのです。 しかし、だれもが歯のあたりやお腹を押さえ、痛みを訴えます。
歯の痛みは、歯に生じた不快な刺激情報が神経によって伝達され、脳で感じます。 ただ神経は電線のように一本のもので通じているわけではありません。 神経細胞が重なり、情報をリレーしていきます。 枝分かれもたくさんあり、そのため歯の痛みの原因になっているところと違ったところに痛みを 感じたりすることもあります。
歯の痛みを脳に伝達する神経は三叉神経といい、下あごと上あご、そして眼を領域とし、脳から神経節という 中継地を通り、それぞれに枝分かれしています。
比較的軽いむし歯などの時は、その場所を示すことも出来ますが、少しひどくなると例えばしたの奥歯のむし歯などで、 下あご全体が痛くなったりする事があります。上の歯のときにも眼の下や、下あごまで顔半分が痛くなったりする事も あります。

これらは放散痛と呼び、刺激が本来なら三叉神経の枝のひとつを伝達してゆくのに、あまりにも刺激が大きいので 過剰に興奮し、三叉神経全体に伝わった事で起こります。 このように放置すれば痛みはひどくなり、どこが痛いのかわからなくなります。 いずれにしても、原因を治療すれば消えてしまいますが、そうなる前に対処しておきたいものです。

こどもの歯のコーナー 〜銀歯とれた〜
「アメ食べてたらくっついてきたの」と、サランラップなどにくるんで、とれた詰め物を 見せてくれる子供は少なくありません。歯の治療が終わった後でも油断し、その後の生活習慣や清掃方法が うまくいかなければいろいろな事が起こります。
たとえば、むし歯を取り除いた後の穴を埋めるために作る「インレー」という詰め物や、むし歯が神経まで進んだ為に 歯の形が崩れてしまった場合、神経を抜いても歯質が弱くなる歯にすっぼりかぶせる「クラウン」などが、 粘着性のある食べ物や非常に堅い食べ物で割れたり、欠けたり、取れてしまったりするのです。また、 処置したといって安心したのもつかの間、歯磨きがよく出来ていないと、「インレー」や「クラウン」のまわりや 後ろから新しくむし歯が出来たりします。子供の歯磨きご、さらに治療し終わった歯の念入りなチェックも仕上げ磨き時の 注意点です。
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